こんなにも違う!海外の高校の教育制度の違い

2017年12月28日 どの国がいいの?

classroom

高校留学を考える時、どうしても気にしなければならないのは、教育制度の違いです。

教育制度には、その国の「教育に対する考え方」が現れています。

 

私達が考えている高校留学は2年〜4年程度ですが、実際にはそれぞれの国や地域で、初等教育から高等教育まで一貫した理念や考えのもとに教育制度が作られているわけですから、教育制度の理解なしでは、せっかくの高校留学の時間が無駄になってしまう可能性だってあります。

 

海外の高校の教育制度がある程度理解できれば、高校卒業後の進路も含めて、一番自分の子供に適した国や地域、そして学校選びができると思います。

 

日本の高校の教育制度は、文部科学省が基本的なルールや学習内容を決めて、各地方自治体の教育委員会がそれに基づいた運営をしていますが、海外の場合はかなり事情が異なります。

 

今回は、英語圏の主な国の教育制度について調べた内容を簡単にご紹介します。

アメリカの教育制度の特徴は?

アメリカでは、連邦政府の中に教育省(Department of Education)は存在しますが、教育活動についてアドバイスを行うだけです。教育制度そのものについては、各州に一任されていて、教育省の権限(許認可など)はありません。

 

州や地域の学区で教育制度が違うということは、小・中・高の区切りも違いますし、どの学年で何を教えるか?も学区によって異なります。

 

アメリカの教育の特徴は、生きていく上で必要なことを教える実学志向と言われています。生徒一人ひとりの「個性」を尊重し、資質を伸ばすことを目的とした「個人主義」ですね。

 

また、国の生い立ちやこれまでの歴史を振り返ってみると、移民国家なので、アメリカ人と言っても、人種、言語、そして生活様式も様々です。

 

しかし、その多様性ゆえに、一人ひとりの教育水準がバラバラになってしまい、貧富の差を拡大し、治安の悪化や経済損失も問題視されてきました。

 

アメリカが超大国であり続けるためには、教育水準を担保することが常に国の重要課題であったのです。

 

結果として、早くから公立高校の授業料は無料で、どんな家庭の生徒であっても、地域内の高校に通うことができます。

 

アメリカの教育制度の中で、最も大きなメリットになるのは、「全米のどの高校へ行っても、大学進学が可能」ということです。

 

一見、日本と同じような感じがしますが、実は中身は全く違います。

 

まず、アメリカの大学へ進学するために、日本にあるような入試を受ける必要はありません。

 

高校卒業レベルに達しているかを評価する「SAT」や「ACT」という試験を受けて、そのスコアを提出する義務はありますが、日本のような選抜試験ではありません。

 

また、日本の大学受験では、高校在学中の学業成績よりも受験のスコアを重視する傾向が強いですが、アメリカの場合は、学業成績が最も重要視されます。

 

きちんと高校生活を送っていれば、全米で4,000校以上もある大学の中から、自分が学びたい分野に強い学校を選べるというメリットは大きいですね!

 

他国と比較しても、とてもユニークな教育制度であり「すべての人に門戸を開く」というアメリカらしい制度だと思います。

カナダの教育制度の特徴は?

カナダは全国で統一された教育制度はありません。

 

日本の文部科学省のような役割を持つ政府機関もありません。

 

各州の教育省によって管轄されているため、教育制度自体も州によって異なります。

(義務教育の年齢も州で異なります。)

 

学年の区切りも違いますが、小学校から高校までを12年間として、一貫教育を行う学校が多いのが特徴です。

(ケベック州は11年間)

 

小中学校では、個性重視の比較的ゆったりとしたカリキュラムが組まれています。

また、多くの学校では生徒の批判力と分析能力の成長を目的とした「メディアリテラシー」の訓練などを取り入れたりしているようです。

 

高校生になると、大学進学を目的としてコースと、技術専門学校への進学や就職の準備のためのコースに分かれます。

 

大学進学コースでは、さらに文系と理系に分かれて、大学での基礎課程を学びます。

 

アメリカと同様で、大学進学には日本のような入学試験はなく、高校での成績が重要です。

 

カナダで大学進学する場合の一番の留意点は、州によって教育制度が違うため、州外の大学進学を考えた場合、単位取得を含む手続きに問題が発生する可能性があることです。

 

つまり、必ず自分の希望する学部に進学できるという保証はないので、注意が必要ですね。

イギリスの教育制度の特徴は?

イギリスは5歳から16歳までが義務教育で、初等教育(5歳〜11歳)と中等教育(11歳〜16歳)に分かれています。

 

公立校は政府や地方自治体が運営していて、国内の児童全体の9割以上が通っています。

 

特徴的なのは、中等教育は大きく2つに分かれていて、入試のあるグラマースクール(一般的には進学校とされている)と無試験で入学できるコンプリヘンシブスクールがあります。

 

16歳になると、修了試験であるGCSEを受けて義務教育が終わり大学進学を目指す生徒は2年間のシックススフォーム(sixth form)へ進むことになります。

 

このイギリスの制度は、日本の高校生がイギリス留学したいと考える場合は、大きな障害になることがあります。

 

というのも、日本では16歳は高校1年生です。高校1年生になってからイギリス留学すると、いきなりシックススフォームへ入学することになりますが、これは容易ではありません。

 

アメリカやカナダであれば、高校生までは比較的のびのびと人間形成をするための一般教養を学ぶ時期になりますが、イギリスでは大学進学のための準備期間になるので、勉強内容は英語レベルも含めてとても高くなります。

 

日本の中学校を卒業して、いきなりそのレベルの授業についていくには、相当な準備が必要になるわけです。

 

僕があるエージェントのカウンセラーから聞いた話では、イギリス留学を希望する場合は、中学生のうちから留学する人も多いようです。(中には小学生の時から留学する人もいるそうです。)

 

他の国への留学と比べて難易度は高くなりますが、イギリスの大学は「格差の少ない良質な教育を提供している」ことで定評があります。

 

イギリスの大学が学位を授与するには、政府の定めた基準を満たし、教育システムが適切であることを証明しなければならないという決まりがあるからです。

 

この他にも、各教育機関を公的機関が定期的に厳しくチェックするシステム(QAAやREFといった機関が実施)があります。

 

「さすが伝統を重んじる国、イギリス!」という感じがしますね。

オーストラリアの教育制度の特徴は?

オーストラリアの教育制度は、建国の歴史的背景から、イギリスに共通する部分が多いですね。

 

個々の学生の個性や能力を最大限伸ばすためのバラエティ豊かなプログラムが用意されていて、各自の趣味や目的に合わせてフレキシブルに学ぶことができます。

 

特徴的なのは、大学などのアカデミックな分野だけでなく、VET(いわゆる職業訓練)と呼ばれるTAFE(Technical and Further Education)や、専門学校などの実践的な専門教育が幅広く提供されていることです。

 

大学を除く各教育機関は、国ではなく各州政府の教育庁が管轄しています。そのため、教育制度については、各州でばらつきが見られます。

 

義務教育期間は6歳〜15歳でYear1からYear10までとなっています。

 

Year12(高校)を修了する前に、各州の統一卒業試験を受けて、その結果に応じて大学などの高等教育機関に進学することになります。

 

オーストラリアの高校へ留学する場合に、1つ留意しておいた方が良い点があります。

 

それは、オーストラリアで大学進学を考える場合、大学数が41校しかなく、そのほとんどが国立大学である(私立は2校)ということです。

 

オーストラリアの国立大学は世界的にも有名な大学があり、質の高さには定評がありますが、アメリカの4,000校と比べると圧倒的に選択できる大学が少ないですね。

 

もちろん、オーストラリアの高校を卒業してから、他の国の大学へ行くことは可能です。

 

しかし、オーストラリアの大学進学を希望する場合、入学については「狭き門」になることを覚悟しなければなりません。

 

ちなみに、2011年度のデータでは、日本人留学生でオーストラリアの大学・大学院で学んでいるのは、全日本人留学生の19%になります。

 

実際には、多くの留学生は語学学校に留学しているのが実情のようです。入学の難易度の高さが現れていますね。

ニュージーランドの教育制度の特徴は?

ニュージーランドの教育制度もオーストラリアと同様に、イギリスの教育制度をもとにしているので、教育水準に関しては国が管轄していることもあって、一定に保たれています。

 

義務教育は6歳の誕生日から16歳の誕生日までで、5歳から就学が可能です。

 

Year1からYear13までが初等・中等教育で、日本の高校にあたるのがYear9からYear13です。

 

中等教育と大学入学の資格試験について、NCEA(National Certificate of Educational Achievement)という資格制度があり、Year11修了時にNCEA Level 1、Year12修了時にはLevel 2、そしてYear13修了時にLevel 3がそれぞれ授与されます。

 

 

NCEA Level 1とLevel 2を取得していると、ポリテクニックや専門学校、私立高等教育機関のcertificate、diplomaプログラムに進むことができます。

 

大学進学をする場合は、NCEA Level 3が必要です。

 

もちろん、NCEAだけではなく、学業成績や年度末の試験なども問われるので、学生を総合的に評価するシステムになっています。

 

ニュージーランドの総合大学は、オーストラリアよりも数が少なく、全部で8校しかありません。各大学がそれぞれ専門分野を持っているのが特徴ですが、当然、難易度も高いですね。

 

ニュージーランドで高校卒業した後の進路としては、大学だけが選択肢ではありません。

 

ビジネスやホスピタリティなどの専門分野に特化したプログラムを提供している私立高等教育機関、実践的な技術を学べるポリテクニックや学術分野の知識が学べる教員養成カレッジなどがあります。

 

ニュージーランドは、その治安の良さと温かい国民性、さらに国を挙げて留学生を受け入れる体制が整備されているので、将来にわたって、じっくりと落ち着いて専門分野の知識や技術を習得したいと考える人にはピッタリかも知れませんね。

 

 

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